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2009年3月26日 (木)

貨幣の流通速度とわたし

 ここ数か月、自分のレポートをつくることが忙しくて、できるだけ目を通すようにしている財務省や経産省、日銀のWPを見てなかったんで、未読がちょっとたまっちゃった。

本日は財務省ディスカッションペーパーのレビュー

 マーシャルのKの概念を民間企業にもってって調べてみようっていう意欲的なものだ。で、民間部門の金の流れを抑えるために、財務省のHPでも発表されている法人企業統計を使ってみてみたっていう労作だ。

 ちなみにマーシャルのKってのの概念は、要するに年間百億円のお金を市場に流通させたら、100億円しか取引がないってわけはないわけで、その百億円でどれだけの取引が年間行われたのか、どれだけ有効に1年間お金が回りましたかっていう係数みたいなのの一つがマーシャルのKだわね。マクロ経済だとすぐに計算できるけど、民間部門ではどう推計していくべきか・・・ってところからの発想のインパクトがうりのレポートですね。以下は有栖川さんの備忘録です。

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2009.2「貨幣の流通速度について ~法人企業統計の総売上げを用いた試算~」

財務総合政策研究所次長 津曲俊英

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1 イントロ 

 マネーサプライに比べGDPの増加が大きい。→資金が効率的に回っている→速度判定

2 具体的検討

 V=(PY)/M

 V:1/K

 P:物価

 Y:総取引量

2-1 分母

  分母MはM1、M2+CD、M3のどれを使うかについては議論の余地あるも一般的手法としてM2+CDを選択

2-2 分子

  分子PYは通常、名目GDPだが、本稿の目的とするアプローチには諸問題

2-3 分子の選択

  継続的に公表され、付加価値の部分も中間取引も含めた総取引量により近いと考えられる統計→法人企業統計(国民経済計算年報の「財貨・サービスの供給と需要」)

3 計算結果

・ 名目GDPと法人企業統計とで温度差。

・ 名目GDPだと緩やかな動き、法人企業統計では割と景気に敏感に速度増減

・ 中長期的には、流通速度は、取引ベースで見ても付加価値ベースで見ても低下傾向にあり、制度的・技術的要因によってきまり、短期的には取引需要に影響する経済状況によってきまり、より敏感

・法人事業統計の採択には諸問題 特に資産取引分が売上勘定に入っていないこと。

4 おわりに

・分子に名目GDPを落とす以外の可能性の例示をした労作

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景気後退期のマネーサプライの供給は、名目GDPで考えるのではなく、法人企業へのダイレクトなもので考えるのであれば、割と大胆にやったほうがいいし、景気上昇期には、割と早めに引き締めたって言い。っていう示唆ができるのかな?

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